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シリコーンゴムに付加価値を与える  

ゴムシート及びスポンジシートを抜き型で加工する方法がありますが、ゴムは弾性体が
あるが故に、抜き上がったゴム・スポンジの抜き断面に変形する現象が発生します。
ゴム・スポンジの厚みや硬度(硬さ)によって、変形の度合いが変わってきます。
そのメカニズムを考察してみました。

抜き断面が逆太鼓状に変形するメカニズム
  
抜型 材料をセットしプレス圧を調節します。 圧力を掛けると刃先を中心に材料を回転させる
曲げモーメントが働き矢印の方向に力が働きます。

 
ゴムは圧縮され潰されながら、限界点で抜け
始めます。この際、ゴムは外側には逃げられ
ますが内側には抜き刃があり逃げ道が無い
状態で圧縮されたまま抜けます。このゴムに
掛かる圧力の内外差で抜き型から解放した
際に、抜き断面の変形が起こります。
 
ゴムの厚みや硬度、製品の形状により変形具合
が一定で無いため、実際には抜き上がりの方程式
は無く、抜いてみないと出来映えが分からない
のが実情です。

抜き断面を横から見たイメージ図 実際の抜き上がりサンプル


複数取りの抜き型の場合はセンター部分は
均等に圧力が掛かるため変形が少なくなる。
この場合は外側のみにが変形してしまいます。


ワーク : シリコーンゴム20°厚み1t と 5t の比較
上部から見ると違いがありません。寸法も両方
ともに図面通りできあがっています。
断面を見ると5mm厚の方は大きく変形していますが
1mm厚の方はほとんど変形が見られません。
 
 
厚みが厚くなるほど変形量が大きくなる傾向があります。
抜き形状が小さければ小さいほど変形量が大きくなる傾向があります。
 
 
硬度が柔らかくなればなるほど変形量が大きくなる傾向にあります。


抜き上がりの断面変形を皆無にすることは、ゴム・スポンジの特性上及び抜き加工のメカニズム上、不可能ということがお分かり頂けたでしょうか?

しかし、抜き型の構造を変更することによって軽減できる場合もあります。
抜き型の刃を薄刃にする、巻き刃を作る、片刃にするなどで改善されます。

また、防水パッキンなど、どうしても断面形状の変形を嫌う場合には、金型による成形方法やチューブなどのスライス製法などで解消することはできます。

ゴム板・スポンジ板の抜き加工では経験・実績等、多くの知見がございますのでお気軽にお問い合わせください。




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2012年3月更新

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