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ゴム用の金型メッキの考察
ゴム製品用の金型メッキの目的

<メッキとは>
   金属などの素材の表面に、金属の薄膜を被覆した表面処理方法を言い、
   被メッキ物を、酸化による腐食から保護したり、意匠面から質感や高級感
   を出す為、金属系のみならず、プラスチック上にもメッキするものもあります。
   その種類は、用途、素材により多種多用と言う事ができます。

   ここでは、金型へのメッキ処理に的を絞りご紹介していきます。
   金型にメッキ加工を施す目的は、冒頭で述べた通り、金型劣化保護にのみ
   ならず、メッキの種類の選択により、品質にダイレクトに影響を及ぼす事
   もあり、金型メーカーに一任すると言うわけにはいきません。

   弊社で取り扱う、ゴム製品用の金型に対し、大きく分けると3種類のメッキ
   加工方法があり、金型の形状、使用するゴム材料、製品のボリューム、
   コスト、製品の企画数や息の長さ、試作、量産etc..など、全てを考慮し
   選択いたします。

<メッキの目的>
   1. 酸化腐食、錆びなどの、劣化防止
   2. 離型性の向上、及びコントロール
   3. 耐摩耗性 

ゴム製品用の金型メッキ ゴム製品用の金型メッキ
未メッキ状態の金型表面。このまま
成形を繰り返すと・・・・
金型表面は熱によるヤケにより
黒く変色し、見た目にも悪い状態に。


クロームメッキ(工業用硬質クロームメッキ)

<メリット>
  特徴として、非常に硬質であり、金型の保護と言う観点からは、一番有効な
  修理方法と言ます
  
  息の長い製品や、メッキが硬質で丈夫であることから製品使用材料により、
  金型汚染度が高く、洗浄頻度の多い金型の保護にも有利。
  また、離型性、コスト共に、3者中一番優れます。

<デメリット>
  良いこと尽くめと思いきや、弱点は、金型の複雑な部分や、鋭角な処理部、
  掘り込みが深い部位への被覆が苦手です。
  
  均一な厚みの処理が出来ず、メッキ未処理部位が発生してしまうこともあり、
  意匠面としてその差異が出てしまい、不向きな事も考慮しなければなりません。


これは、このメッキが電気(電解)メッキであり、通電部の強弱により電着操作に差異が出てしまう為に起ります。

これを補う為、別に金属性の冶具を作り、それを電極代りにスパークさせ、メッキがのりにくい部位をサポートする事も出来ます。

しかし、この治具の作成コストが発生し、また形状的に微細で複雑な製品となると、この治具自体出来ないケースも、多々あり、金型の深い部位や、鋭角な部位へのメッキを断念せざるを得ない時も、少なくは有りません。

クロームメッキ・クロムメッキ クロームメッキ・クロムメッキ
表面をブラスト処理した
クロームメッキ例
金型表面を磨き処理した
クロームメッキ例


無電解ニッケルメッキ

<メリット>
  上記で解説しました、クロームメッキの電気(電解)メッキに対して、こちらは
  被メッキ物への通電によりメッキ皮膜を形成させるのではありません。

  メッキ液の還元剤の酸化によって放出される電子により、液中に含侵した
  金型へ金属ニッケル皮膜を析出させるものです。

  金型の複雑な部位、掘り込みの深い部位、鋭角な部位などにも、均一な厚み
  のメッキ皮膜を、形成させる事が可能と言え、治具等も不要であり、製品形状的
  に処理できない部位は発生しません。

<デメリット>
  硬さは、クロームメッキには劣り、耐久性は不利。また最大の欠点が、過酸化物
  架橋での加硫方式のゴム材料でしか使う事ができません。
  シリコーンゴムや、一部のパーオキサイド加硫のEPDM以外には、使用
  できません。

  これは、ゴムの硫黄成分が、ニッケルメッキ層と反応してしまい、メッキ皮膜を
  破壊してしまいます。
   
  仮に誤って、無電解ニッケルメッキの金型にCRなどの合成ゴムで成形すると
  加硫したゴムはベッタリと金型に貼りついてしまい、無理やり剥がすことにより、
  メッキごと、金型から剥離してしまうことになります。

  クロムメッキより、離型性に劣り、費用も高く設定されています。

無電解ニッケルメッキ 無電解ニッケルメッキ
無電解ニッケルメッキの施工例 クロムメッキと比較すると全体が
茶色く、未メッキ型と見誤る事も


無電解ニッケルメッキ(PTFE複合メッキ)

<メリット>
  上記でご説明した、無電解ニッケルメッキのメッキ浴中にテフロン(PTFE)の
  微粒子を混入させて、金属と同時に共析させることにより、潤滑性皮膜を付加
  させ、無電解メッキの弱点と言える、離型性を補ったものです。

  薄物製品の、金型上での上下、なき別れによる不良の低減、ボリュームの
  ある製品の脱型時間の短縮、金型の面により、この複合タイプと通常の
  無電解メッキを使いわけて、製品の金型への残り方をコントロールすることにも
  期待できます。

<デメリット>
  通常の無電解メッキ同様、過酸化物架橋方式のゴム材料にしか使用できま
  せん。

  費用がテフロンを使用することもあり、3者中、一番コスト高で、金型製作費
  に負担をかける為、クロームメッキが出来ない、全てのシリコーン製品向け
  金型に対応することは困難であることが現実となっています。


ゴム用の金型メッキの考察

ゴム金型向けのメッキとしては、皮膜厚さは約4〜6μと言われ、どの種類のメッキにおいても差異は殆んど有りません。この厚みであれば、製品寸法に影響することも殆んど無く、金型設計時にメッキの膜厚を考慮する事は、現在必要としません。

これもメッキ加工会社様の技術力の賜物であり、金型メーカー様の下地処理の技術と、メッキ加工業者様との技術力の連携がとれないと、高品質のメッキ加工を望む事はできません。

また、治具の作成には、両社の協力がないと、良い冶具を作ることは出来ず、ダイレクトに品質に影響を与えることになります。

・メッキ厚みの誤差が激しく、寸法にバラツキが出る。
・金型エッジ部にメッキが厚のりし、エッジ部位の鋭角性を欠落させてしまう。
・仕上げ性を著しく悪化させる。  など。

メッキ不良を、発生させず金型の性能を100%フルに発揮させる為に、高品位のメッキ加工は、必須であり限定された信頼のおけるメッキ加工会社とのお付き合いが、金型メーカー共々、いかに大事である事を理解し、高品質の製品供給を維持していく事に繋がると考えます。


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